新型コロナの感染拡大が止まらないね。
せっかく持ち直しかけてた飲食業界や観光業界も年末年始のかきいれ時に冷や水を浴びせ
られた格好。
お正月に実家に帰るのもままならないね。
新型コロナの第一波、第二波で残念ながら倒産もしくは廃業したお店の中には、いいお店
もたくさんあっただろうし、永く人々に愛されていたお店もあっただろう、未知のウイル
スなんかが広がらなければ、もっともっと続いていただろうと思う。
ただ同じ業界でも生き残って今も元気に営業をしているところもあるのも事実。
何が違うのか?
一つは価格。
安く提供するのがサービスだと、限界ぎりぎりで提供していた飲食などは、客数が減ると
たちまち赤字に転落する。
通常だと同じものを食べるのなら安い方がいいに決まっているし、価格に敏感なお客さん
はたくさん集まってくるだろう。
ただものを安く売るというのは、実は一番努力をしないでできるサービスであり、「これ
だけ低価格で頑張ってますから食べに来てください」みたいな経営者の声が聞こえてきそ
う。
さらに「低価格の分、他のところは目をつぶってください」と言わんばかりに不愛想な店
員がいたり、店内が汚れていたりすることもままある。
少々高くてもスタッフの教育が行き届いていて、店内も清潔でおしゃれで、予約をしてい
くのが当たり前のような店などは、もともと客数を詰め込む営業スタイルではないから、
コロナの影響も最小限に抑えられるだろうし、内部留保によってスタッフを辞めさせることもなくすぐに復活もする。
二つ目は独自性。
こんな中、周りの目を気にしつつ感染リスクを冒しても食べに行くなら、きちんと感染対
策していそうなお店は当たり前で、さらにあの店のあの料理、あの大将の人柄、そこのス
タッフの気持ちの良い接客、という風に選ばれるだけの独自性がいる。
GoToトラベルで、お客さんが殺到したのは有名旅館だったこともうなずけるよね。
では我々美容師はどうだろう。
同じカット、同じカラーがしてもらえるならば安い方がいいに決まってるよね。
じゃ1000円のカットと今自分がいただいているカット料金の違いは何?
お客様は1000円カットに行かないで、なぜうちの店に来てくれてるの?
これがはっきり言えるか言えないかで君たちの将来が分かれてくるんだよ。
もちろん会社が投資しているサロンの内装だったり、立地条件であったり、イメージ戦略
でブランド価値を上げていたりすることも大きな要素だけど、それにもまして教育を受け
たスタッフが自分の知識と経験とを駆使して、お客様のデザインを計画的に創っていくこ
とはもちろん、ライフスタイルの提案や、お肌、体のことまでも相談できる「人」である
からなんだよ。
お客様はカットとかカラーとかのメニューだけを買いに来られてるのではなく、その1時
間から3時間という体験を買いに来られてるんだね。
だから美容師は常に勉強をして新しい情報を仕入れておく必要があるし、自分でも経験し
てその体験をもとにお客様にお話しできないといけないんだよ。
「新しくできたあの店、もう行かれました?」
「今話題の化粧品使ってみたんですけど・・・」
「ちょっと私もSDGsのっかってみました(笑)」
「腸活はじめてみたらこんな感じになりました」
な感じの話題が店内にあふれてくると、そこはただ髪を切る場ではなく、新しい情報収集
の場になるんだね。
「お仕事何されてるんです?お休みは何をされてるんです?食べに行くとしたらどこに行
かれます?」
お前はデカかっ!
はい、こんな美容師終わってます。