CROSS TALK

家事に育児に仕事に。毎日パワフルに働くママ美容師の前田・力石・平岡に、
兼業ならではの苦労ややりがいなど、本音に迫りました!

産休・育休を利用されたいきさつを教えてください。

  • 仕事をしているなかでのご懐妊だったと思いますが、当時から仕事をどうするかは決めていましたか?
  • 前田最初は、いったん退社して落ち着いてから復帰しようと考えていました。それを社長に相談した時に、「一回辞めるとキャリアがあいて戻りにくくなるから、1年休めるんだから休んでみて、それからのことはまたその時に決断したら。」っていうことを提案してもらったので、そうさせてもらいました。今は働けてよかったと思ってます。
  • 力石わたしは、もともと産休・育休で1歳まで休みが取れると分かっていたので、1年後に復帰すると最初から主人に相談する前から決めていました。
  • ご主人はどうお考えだったんでしょうか?
  • 力石主人はどっちみち私が家庭にずっといることが向かないことが分かっていたので、したいようにしたらいいと言ってくれています。
  • 家庭にいたいタイプとそうでないタイプって、どういう違いなんでしょうか?
  • 平岡家にいても時間を楽しめるというか、家の中のことで十分満足できるタイプかどうか、でしょうか。それだけでは満足できない、わたしはそういうタイプですね。あとは、美容の仕事がやりたい。
  • 力石子どもの成長は近くで見守りたいけど、ずっと子どもだけってなると自分自身の時間として満足できない。他の人と関わりたい気持ちが強く出てしまうから、私は子どもとふたりっきりの世界だと息苦しくなってしまう。出産前はそんなこと関係なく、美容師をしていることが楽しくて、それを辞めることが選択肢になかった。
  • 復帰することに対して、平岡さんはどうでしたか?
  • 平岡産休・育休を取って復帰するというのは自分の中では決めていて、仕事を辞めようということは考えませんでした。
  • 復帰する前になにか不安なことはありましたか?
  • 平岡ブランクがあくということで、周りに取り残されるのではないかという不安はありました。結婚して3年目での妊娠だったのですが、それまではブランクがあくということが気になって、ちょっとストップかけていた時期がありました。
  • 実際1年ブランクがあいて、いかがですか?
  • 平岡実際1年休んで復帰した今は、何をためらっていたのかなと思います。出産して休んでるということにずっと後ろめたさがあって、休んでいる状態が嫌って思っていました。でも実際は、思っていたほど変わらなかったです。
  • 力石さんはどうでしたか?
  • 力石多少は感じましたけど、思っていたより動くとは思いました。

「子育て」と「仕事」を両立するなかで、困ったことはありますか?

  • 力石時間の使い方と、子どもが病気した時です。主人が遅いので、送り迎え、家のことも全部私がしなければいけなくて。復帰する前にも社長には「この時間でしか働けないですけど大丈夫でしょうか?」ということを何度か相談させてもらいました。そのときに社長は「できる範囲でいいから戻っておいで。」と言ってくれたので、今はそこに甘えて無理のない時間で働かせてもらっています。
  • 社長は、そういったことに理解がおありなんでしょうか?
  • 力石あると思います。前々から、結婚しても出産しても女性スタッフが多いし、みんなには戻ってきてほしいと言っていたのもあって、私は退社しないで復帰するということがずっと頭にありました。
  • 子どもが病気した時に預けられないということはよく聞くのですが、そういう時ってどのようにされているのですか?
  • 力石私は、病児保育に登録しているのと実家の両親にお願いしています。
  • 平岡やっぱり困ることって、病気した時ですね。呼び出しで迎えに来てくださいって言われた時に、迎えに行くためにどのように仕事を段取りをしようと。その辺が一番困りますね。
  • 平岡さんは、その時はどのようにされているんですか?
  • 平岡予約がある時なんかは、実家の両親にお願いしています。予約がなければ、お休みさせていただくこともあります。
  • 前田わたしも病気の時が一番困ります。朝とか特に、子どもが熱を出したとしてもとりあえず仕事に行かないといけないし、でも間に合わないかもしれないし……、そんな時が一番困りますね。
  • 前田さんは、その時はどのように対応されていますか?
  • 前田まずお店に連絡して、先に来てくれているスタッフにお客様に連絡してもらって……とか、とりあえず一旦来て、先に帰らさせてもらったり……とかですね。
  • プロッソルではママさん美容師が多いということで、スタッフ間でのそういった理解は深いと思われますか?
  • 力石子どもが突然熱を出してお休みをいただくってなったときに、やっぱり経験がないスタッフが多かったら「なんで?」ってなると思うんですけど、経験のあるスタッフが多いので「お大事に」って言ってもらえる。その言葉にすごく救われます。

力石さんは、ご出産前は店長という役職をされておられました。
現在ショートタイムに変わられて、仕事に対する心境の変化はありますか?

  • 力石正直、今はあまりありません。わたしは2度産休を利用したのですが、1回目の産休明けの時はまだちょっと上手なバランスのとり方が見つけられなくてちょっとモヤモヤしたこともありました。でも2回目のときは違っていて、たとえば育児中だろうがなんだろうが、サロン全体で同じ目標に向かって頑張ろうね、協力し合おうねってなったら、みんなが同じ方向を向くじゃないですか?そしたら、誰が店長とかそんなの関係なくみんながみんなを想い合うじゃないですか?そう思えたから、そんなにモヤモヤすることもなく、目の前のお客様をキレイにっていう純粋な気持ちで仕事ができている気はします。
  • なるほど、すばらしいですね。お客様に集中するというお話が出ましたが、お客様のニーズを把握することも重要なのだと思います。ママ友からリアルな意見が聞けたり、なんてこともあるのでしょうか?
  • 力石保育園だと、ママ友ってそんなにできないんです。みんな忙しいので、すれちがうときに簡単な挨拶だけするくらいですね。
  • そうなんですね!働くママさんはみなさんお忙しいんですね……!

働く姿を見せることで、お子さんに対してよい影響は感じますか?

  • 平岡小学校3年生の娘が、年長の頃から美容師になりたいって言っています。まず美容室に来るのが好きなんです。ちょっとした合間で連れてきたりすることもあったんですけど、よく「お店に行きたい」って言います。実際に見て、自分も美容師になりたいって。服装だったり、メイクだったり、髪型だったり、とにかく美容にすごく興味があるみたいで、メイクしていると「それ、いつになったらくれるの?」って聞かれたりもしますね(笑)。とりあえず真似したがるんです。ヘアセットの雑誌を読んでいても、一緒に見てきて「今度この髪型にしてほしい」とか言います。他には、上の子はお母さんと同じお店で一緒に働きたいって言ってますね。
  • 力石うちは子どもがまだ3歳なので、分かっていないです。ただ、お母さんが髪を切る仕事をしているということはなんとなく理解している感じはあります。子どもに対していい影響かどうかは分からないんですけど、子どもと離れて仕事をしている時間に、子育てを経験された方からアドバイスを頂いたりだとか、「今が一番しんどい時だけど一番可愛い時だよ」って言ってもらえたりすると、子どもとのやり取りも違った視点がもてます。怒るけど、怒った後に「これも今だけか」みたいな客観的な捉え方ができたり、そういうことにはつがなっているかなと思います。
  • お客様の中の先輩ママさんに、そういったことを教えてもらえる事もあるんですね。
  • 力石多いですね。同世代の方もいらっしゃるので、「うちもそれで悩んでます」みたいに共感できたり、こうしてみようっていうことをその日の夜に実践してみたり、それが今一番助かっています。子どもに対してはどうかはわからないんですけど……。
  • 前田オンとオフを切り替える生活ができているような気がします。休みの日はすごく甘えてくるし、仕事に行くときは割りきっていけるしっていう生活のリズムみたいなものは、この仕事をしているからできているのかなとは思います。

2016年10月掲載

前田 幸映
山本店勤務。スタイリスト。2歳の子をもつママ美容師。

平岡 泰子
山本店勤務。スタイリスト。9歳と6歳と4歳の子をもつママ美容師。

力石 由紀子
山本店勤務。スタイリスト。3歳と1歳の子をもつママ美容師。